マンションの長寿命化、10物件代表が事例発表

 国土交通省は13日、「マンションストック長寿命化等モデル事業」の成果報告会を開催。会場(主婦会館プラザエフ(東京都千代田区))とオンラインの併用形式で実施。合計700人が参加した。

 同事業は、高経年マンションの増加・居住者の高齢化に対応してマンションの長寿命化等を実現する先導的なマンション改修・建て替えを実施するプロジェクトを支援するもので、令和2年度から実施。これまでに実施された先導的な取り組み事例10プロジェクトの代表者が説明した。

 冒頭、国土交通省住宅局参事官(マンション・賃貸住宅担当)の下村哲也氏が挨拶。「わが国のマンションストックは700万戸に達し、都市部を中心に主要な居住形態として定着した。一方、高経年マンションの増加・区分所有者の高齢化といった“2つの老い”の進行によって課題が顕在化している。老朽化や管理不全の防止に向けて、日々の適切な修繕工事や機能向上が必要になる」などと述べた。

 その後、10事例の代表者が成果発表。「コンフォール上倉田」(横浜市戸塚区、総戸数516戸)では、全9棟のうちの1~3号棟で水害対策を考慮した長寿命化改修を実施。将来的な気温上昇をも考慮に入れた浸水被害シミュレーションなどの調査や資産評価の実施についても発表した。また、「パーク・エステート上板橋」(東京都板橋区、総戸数298戸)の排水立て管の改修工事について原因把握に向けた調査や合意形成に向けた管理組合の動きなどを紹介した。