ハザードマップ、「情報・学習面」の充実へ

 国土交通省は22日、「ハザードマップのユニバーサルデザインに関する検討会」(座長:田村圭子新潟大学危機管理本部危機管理室教授)の3回目となる会合を開催。5月に東京都大田区で開催したワーキング会議の内容を報告した。

 会議では、視覚障害者、特別支援学校の教員、大学生、30~50歳代の一般住民のほか、同検討会の委員を招き、試行版の「スマートフォンを活用したチャットボット」「3Dマップ(同省都市局Project PLATEAUの3D都市モデルを用いたもの)」「触地図」を体験してもらった。その結果、それぞれのツールは有効ではあるものの、ハザードマップを活用してもらうためには、利用者の災害についての事前理解を深めておくことが重要であると判断。ハザードマップにおいて共通化する「情報・学習面」のコンテンツを整理・作成。ウェブで公開し、読み上げられる仕様が求められるとした。

 今回の会合では、(1)ハザードマップの「情報・学習面」の充実、(2)ウェブアクセシビリティの対応について検討。(1)では、水害を知るための項目として「知ってほしい情報」「地域の危険度」、対応を知るための項目として「避難方法の決定」「防災に関する情報」に分類。標準化する情報として、「気象と災害の関係」「水害の怖さ」「堤防決壊までの一般的な流れ」「氾濫形態」「避難行動と留意点」「事前の備え」「洪水時に得られる情報」を挙げた。
 (2)は、高齢者や障害者を含むすべての利用者が、使用している端末などに関係なく、ウェブコンテンツをスムーズに利用できることを目的とした国家規格「JIS X 8341-3」に基づいて作成すること望ましいとした。

 委員からは、(1)について「平常時の地形の解説がまずあって、そこが災害発生時にはどのように変わるのかが分かると理解が深まる」「例示をパターンで分けることで、ハザードマップを作成する自治体が参考になるのでは」「障害者にとっては体感できる場を活用した学習機会があるといい」等の指摘があった。(2)については、「ウェブページは、JIS X 8341-3の中でも最高レベルを目指していただきたい。また、当該ページに辿り着くまでのアクセシビリティも高める必要がある」「音声で発信する内容の優先順位を決めるといい」等の意見が挙がった。

 今後は、標準化する「情報・学習面」のコンテンツ案を作成し、2回目のワーキング会議を開催。そこでの意見を踏まえ、検討会を開催する。